南九州の外城の町並み、麓の町並みの記録です。
蒲生





蒲生麓は地頭仮屋を中心に整備され,当時の町割りがほぼそのままの形で残ります。町割りをつくる8つの馬場のうち,特に西馬場は武家屋敷通りと呼ばれ,石垣や生垣が続き,麓らしい景観が良好に保たれています。

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西馬場の町並み

西馬場は八幡馬場と平行に南北に延びる街路で,幹線道路から外れたことが幸いし,新辻馬場と同様、街路沿いに良好な景観が維持されてきました。街路の左右に石垣と生垣が続き,武家門が点在する典型的な麓の姿が見られます
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蒲生観光交流センター(左)と蒲生八幡神社(右)
蒲生観光交流センターは蒲生散策の拠点で,蒲生の情報を発信する駐車場付きの施設。西馬場の入口にある。蒲生八幡神社や新辻馬場へも近い。
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西馬場の町並み
石垣は切石積みが中心ですが,古い玉石垣も見られます。

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西馬場の町並み
6月の麓は生垣の緑がきれいです。ミラーの後ろに,西馬場から蒲生小学校の前に延びる永興寺馬場の案内標柱が見えます。

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西馬場の武家門(2008年)
2011年に蒲生観光交流センター別館に生まれ変わりました。
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蒲生観光交流センター別館
2011年オープン。内部を見学可。築120年の古民家を再生し,カフェレストランに改装されました。

蒲生_ 西馬場の武家門(2008年)
大正3年築。板壁・引戸・袖付き。旧蒲生町役場の裏手に位置する。門の痛みが激しく現在は建て替えられています。

蒲生_ 西馬場の町並み(2008年)
2008年当時の街路はアスファルト舗装でした。

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西馬場の武家門(2008年)
明治初年築。現在は建て替えられています。

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西馬場の武家門
江戸末期築。現在も2008年当時の姿で建っています。

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西馬場の町並み
切石積みの石垣と生垣が見事。街路はアスファルト舗装から落ち着いた石畳み舗装となり,景観が向上しました。
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西馬場の石柱門
右の石柱門の門構えはもう一か所見られます。

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西馬場の玉石垣(2008年)
街路には切石積みの石垣と並び,玉石垣が見られました。玉石は近くの蒲生川(前郷川)から採取したものでしょうか。玉石垣の上の生垣が見事。2008年当時の玉石垣はその後切石積みに作り替えられています。

西馬場は,交流センター別館を除き,一般公開されている屋敷はありません。通りを歩くだけでも蒲生の郷士が暮らした麓の雰囲気を十分感じることができます。

訪 問:2008年6月13日(2010.2, 2012.5,2014.6))
備 考:蒲生観光交流センター/くすくす館/蒲生城跡/蒲生和紙
参 考:蒲生郷土史/「蒲生麓における武家門の保全状況」(鹿児島大学工学部建築学科・境野健太郎他)等

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